種種御振舞御書講義

≪序講≫

  • 本抄の由来

蒙古襲来の立正安国論の予言の的中(1268年)から身延入山(1276年)までの末法御本仏としての9年間の御振舞いについての御述作。身延にて、夫に先立たれ又、子供(弥四郎)を亡くして失意の光日尼に与えられたお手紙。婦人部への指針でもある。

  • 本抄の大意

1章 ~ 17章

  • 本抄の元意

末法において三徳(主、師、親の徳)具備の御本仏としての御振舞。

大聖人の御一生は、末法万年の外まで、一切衆生を救済せんがための

法体の広宣流布にあり。(御本尊を遺すため)

弘安2年10月12日の御本尊建立以来の御振舞。

*大聖人の予言的中の原因

1、 三世にわたる仏法史観による

2、 因果の理法による

3、 生命哲学の上からの捉え方による

仏法で説かれた予言ほど偉大なものはない。(三世を知るを仏と云う)

釈尊の予言は日蓮の出現により、全て真実となった。しからば末法における広布の予言も必ずや的中するであろう。

釈尊と大聖人との間には2,000年の隔てがある。だが経文と大聖人の振舞いに厳然と現れている。

・薬王品において「わが滅度の後、後の五百歳の中に閻浮提に広宣流布」

・諸法実相抄に「日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが二人、三人、百人と次第に唱へつたふるなり~剰え広宣流布の時は日本一同に南無妙法蓮華経と唱へん事は大地を的とするなるべし」

末法今日における勧持とは、南無妙法蓮華経を勧めて、持ちしむるなりべし。(折伏にあたる)

*蒙古来襲の原因~正法誹謗による他国侵逼の難

  • 真言亡国 (弘法の法華経誹謗のゆえ)
  • 達磨等の妙法誹謗のゆえ
  • 諫言を用いず怨をなした国の大科

・大聖人の御振舞 ~ 諸天の加護が厳然と

・キリストには奇跡は起きなかった。なぜなのか?

神は正法流布することによってのみ守護の国土を護る働き、作用を云う。日本における神道信仰の根本的な欠陥は、神を信仰の対象とするところにある。八幡大菩薩と云う神は先に述べた如くその働き、作用を云うのであって決して信仰の対象物ではない。過去の太平洋戦争で占領軍による(他国侵逼難)敗戦の現実は此のことを意味しているではないか。神札を拝んでも神風は吹かず、国は亡びたではないか。

≪本講≫

第1章、 予言の的中と迫害 ~ 立正安国論と11通の送り状(公場対決)

第2章、 死身弘法を説いて弟子を励ます ~ 法華折伏、破権門理

第3章、 念仏者等の讒言と平左衛門尉の敵対 ~ 予言的中(自界叛逆難)

  •  二度目の諌暁と御勘気 ~ 良観の雨乞い失敗

第5章、 若宮八幡での諸天善神への諌暁 ~ 八幡大菩薩は真の神か

第6章、 竜の口の法難と発迹顕本 ~ 三光太子(太陽、月、星)の出現

第7章、 月天の不思議と弟子檀那への迫害~平左衛門尉の独断、佐渡流罪

  •  塚原三枚堂での御法悦 ~ 一連の重要御書の御述作
  • 塚原問答と御予言の的中 ~ 自界叛逆難の的中
  •  御本仏として開目抄の御述作~人本尊(主、師、親の三徳具備の仏)
  •  宣時の迫害と御赦免 ~ 不思議と御加護
  •  三度目の国諫 ~ 平左衛門尉との対面、執権時宗は日蓮を優遇
  •  真言東寺阿弥陀堂加賀法印の祈雨、大風を招く ~ 関東八国のみ
  •  身延入山後、蒙古襲来す ~ 御予言通り他国侵逼の難的中
  •  臨終の相をもって法華誹謗を証す ~ 死後の生命
  •  最大の総罰・頭破作七分
  •  身延山での御生活~光日房への指導激励~謗法者の悲惨さと成仏

     (大果報)二度に渡る元寇の役を受けながら不思議にも亡国を免れ

*頭破作七分について!

精神が錯乱し支離滅裂になる事、思想が乱れてしまう。宗教が人間生活に及ぼすその魔力はまことに恐るべきである。無気力、二重人格、畜生道、餓鬼道、気違いじみた修羅の姿等こうした日本の邪智に長けた僧侶、それに呼応するかのように権力におごる横暴な指導者や為政者が真面目な庶民を騙し続けている。

最早現代世相に於いては、理性の奥の生命に光明を差し込む仏法に目を向ける時に来ているのではないだろうか。

以上 要旨記述 2014/02/04

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