「一生成仏抄」講義

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池田大作著

はじめに

・一生成仏とは  ~  人生の根本目的、人類の希望の根源

・人間として生まれてきた意味

  • 「今世の人生」において、法華経の即身成仏を実現するため。
  • 「宇宙即我、我即宇宙」の境涯 ~ 「衆生本有の妙理」 「一心法界の旨」

・唱題の深義

  • 日蓮仏法の唱題行は、既存の宗派のように爾前経における歴行修行とは違い、神仏を礼拝する宗教ではなく万人の己心に内在する仏性を触発し仏界の生命を湧現させる行であり、万人の成仏を実現する道を確立されたものである。

・唱題の意義(唱題行こそ、仏教の正統な修行法

  • 「衆生本有の妙理を観ずる」ことが「無上菩提を証すること」であり「無始の生死」を留める唯一の方途である。
  •  「衆生本有の妙理とは、妙法蓮華経是なり」「寿量品の肝心」
  • *生と死を繰り返す九界の衆生の生命も、妙法蓮華経から現れ妙法蓮華経に帰っていくという生死のリズムを刻んでいる。 「十界互具、九界即仏界」
  •  仏性が呼び呼ばれる ~「籠の鳥の譬え、母鳥と卵の譬え」(法華初心成仏抄)
  • “唱えの母” ~ 卵は「衆生の仏性」母鳥とは「仏の生命」(新池御書)
  • *唱題行の急所は、宇宙と生命を貫く内なる真理を呼び覚まし、自身がその真理に基づき生きていく事を生命の内側から発動させ発揮させる自分自身を確立していく作業。(自身の生命変革をもたらす、最高の仏道修行)
  •  日蓮大聖人(御本仏)の生命とは悪と戦い無明を破る生命にほかなりません。
  •  宿命と四苦(生老病死)から人間を解放する闘いは悪をもたらす根源の無明と闘う事に尽きる(太陽の仏法)。
  •  ・人間復権の基軸 ~ 大聖人仏法は他力、自力の一方に偏らない。
  •  戸田先生の悟達“仏とは生命なり”“我地涌の菩薩なり”“自分自身に生きよ”

1,人間主義の宗教  ~  “一生成仏を説かれた意義”

  第一、思想的意義(唱題による一生成仏の道の確立)

  • 権威的宗教から人間主義の宗教へと転換
  • 牧口先生の価値論における「聖から大善へ」人間に奉仕してこそ、真
  • の宗教である。衆生が仏に「三徳」を与えている~諸法実相抄

  第二、人生的意義(仏道修行の本質)

  • 無明の克服によってしか人生の勝利と完成は有り得ない。
  • 絶えざる自身の生命練磨(無明との闘い)

  第三、人類的意義(人類の宿命転換、人間革命)

  • 現代文明の諸問題(経済至上主義、人間性喪失の政治、国家間対立、
  • 戦争、貧富の格差拡大、差別主義他)
  • 「貧、塵、痴 の三毒」のもたらす害毒による世の乱れ。

2、一念の転換 “心こそ大切なれ” ~ 「一念の変革」「一人立ての精神」

  • 無明(迷い)に支配された心の働きを「信」によって打ち破り仏界の生命を顕現する。 すなわち、悪の流転から善の流転へと転換を遂げる大いなるチャンスである。
  • “若し心を観ぜざれば重罪滅せずとて、若し心を観ぜざれば無量の苦行
  • となると判ぜり、~“己心の外に法ありと思わば、全く妙法にあらず” 
  • 仏法を学んでいながら外道となる。
  • 責任転嫁 ~あの人が悪い、周りが悪いと云って責任を他人に転嫁
  • おすがり信仰~逃避(自分自身が変わらず、人間革命に繋がらない)
  • 漠然たる不信  ~ グチ、文句(元品の無明)
  • 仏性といっても理想に過ぎないのではないか、現実は変わらないのではないかという不信感。
  • ・特に同志への怨嫉は戒める事。~万人が皆仏である。「異体同心」
  •  *権威主義的、形式的宗教
  • 儀式とか聖職者の権威などを強調し、それらに縋ろうとすることで不安を紛らわそうとする。(挙句は葬式仏教化していく)
  •    学会の「魂の独立」の意味が理解できるかどうか。

以上 要旨記述 2019/07/09

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