日本の新宗教 馬留見_所感

島田裕巳 著

  • 天理教

奈良県天理市(宗教都市)

誕生期(幕末維新期~明治、大正、昭和、と拡大路線(神道系・吉田神道)

迫害の原因

搾取の宗教といわれ、信仰のあかしとして布教活動に費やされ、教団に献金するといった戦後布教の失敗にあり。(分派が多い)

  • 大本教

「邪宗門」(高橋和己著)のイメージ。

戦前は皇道大本、戦後は愛善苑

大正、昭和二度にわたる権力弾圧~反権力=反天皇制というイメージ

教祖・王仁三郎という怪人(破格の人物像)

  • 生長の家

海外に多くの信者を有する(数百万人に達すると言われている)

「大本」よりスタート(谷口雅春が創立)

大本のフランシスと称し、“菜食主義者”

「一燈園」~西田天香氏創立。ダスキン創立者の鈴木清一郎氏が有名  便所掃除で名を成す。

その後谷口は大本を脱退し著述家を目指す。「聖道へ」を出版、「神を裁く」を執筆したが関東大震災(1923年)により焼失。

妻(輝子)が10月に郷里(高岡)で女児出産、12月に神戸に戻り養父母の家に同居、その後、三宮に移り「実相論」という宗教的な悟りを得、根本思想とする。

“光”(一燈苑)“生活者”(倉田百三)“新時代”等に投稿し、“求道の会”を通し「生長の家」創刊号を出し、出版事業に力を入れた。当時は雑誌の形をした聖書であるとする(神誌)と呼ばれた。

現世利益の側面を強調し病気を治すという方向へと進む。

“生命の実相”を大々的に誇大広告とし、「万病が治り、全ての危険が避けられ、就職は絶対確実で貧乏がも高から逃げていく」とまで強調。

哲学を説く思想団体から次第に現世利益を強調する宗教団体へと変貌。

谷口は一人の求道者から宗教団体の教祖へと変貌し、天皇信仰へと移り

国家主義を煽り隆盛を誇るが、やがて反左翼、反共産の政治運動の衰退とともに存在意義が薄れ現在に至る。

  • 天照皇大神宮教

山口県田布施~偽明治天皇で名をなす。教祖は北村サヨ(踊る世直し宗教)

双葉山の大立ち回りで有名。岸信介、佐藤栄作、安倍晋三首相

  • 立正佼成会と霊友会

本拠地は杉並区和田(宗教都市)

1,964年(昭和39年)東京オリンピック開催年(高度成長期)

・大聖堂建設(法華、日蓮系)~立正佼成会

庭野日敬+長沼妙佼が教祖

原始仏教への深化(法座)

・インナートリップの霊友会(1,971年)~在家仏教

西田無学の「総戒名」~先祖供養

久保角太郎+小谷喜美が教祖

法華信仰は江戸期には、浄土信仰とは異なる現世利益を求めて庶民金融(頼母子講)(お会式)とともに町人に流行。

  •   PL 教団(パーフエクト・リバテイ)  “完全なる自由”

御木徳一(徳光教という母体)~ 御岳教

“朝起き会” “ひとのみち教団”後に弾圧受ける。

「21条の処世訓」 「PL処世訓」 「人生は芸術である」

  • 真如苑 ~ 真言密教系のちに涅槃経を依教

本部を立川に置く ~ 八王子の創大とは対立

接心(修行)・「真乗(心に仏を刻む)」ベストセラー

美人女優の入信で名を成す。

沢口靖子、高橋惠子、松本伊代、大場久美子他 

以上 2017/02/26