池田大作;ドウ・ウエィミン
第1章、人生の道、学問の道
- 平和行動の原点 ~ “対話こそ人生の喜び”
対話の基本は、他者や他文明を認める寛容の精神にある。
「家庭革命」こそ社会変革の根本
- 「偉大な師」を持つ喜び
*対話の3つのポイント
①耳を傾ける(よく聞く)②向かい合う(誠実に語る)③先人のチエに学び、具現化していく。
- 学問の探求と青春時代
現代世界を変革する急所としての対話。「日中友好」の金の橋を。
- 多様性に満ちた文化、人間交流
ハーバード大学の精神 ~ 行動する人間を育てる。
ガルブレイス博士の言葉 ①対話 ②利益 ③楽しみ
第2章、文明の差異を超えて
- 21世紀を開く対話の要件
「地球憲章」の制定
*“我ら共有の未来、 持続可能な開発、 宗教間の対話”
文明間対話年(2001年)~“賢人会議”「目指すべきは自他共の幸福」
ハンナ・アーレント(思想家)~ドイツ系ユダヤ人(アメリカに亡命)
- 変革への挑戦としての対話
*「人間のための安全保障」の構築を ; 米中関係の文化交流
- 社会貢献こそ宗教の生命線
*世界宗教の要件
①平和創出の源泉、②人間復権の基軸、③万物共生の大地
公的知識人としての宗教指導者の役割
*国粋主義、排他的原理主義、攻撃的勝他主義を排する。
- 儒教と仏教の交響
- 新しき「文化対話主義」へ中国の儒教と老荘の哲学の淵源 ~ 「大
同思想」;「五味」が五臓に与える影響~調和の概念
- 酸味~肝の働きを増すが脾を損じる。②苦味~心の働きを増すが肺を損じる。③辛味~肺の働きを増すが肝を損じる。④ 味~腎の働きを増すが心を損じる。⑤甘味~脾の働きを増すが腎を損じる。
- 平和の文化とグローバル化 ~ 「地球村」
第3章、「儒教ルネサンス」と「仏教ヒューマニズム」
1、儒教と仏教のヒューマニズム
「道」の観点 ~ 「天人合一」と「宇宙即我」
「学」の観点 ~ 儒学、経典
「政」の観点 ~ 人間社会、家族、国家
孔子の教えは宗教ではなく、「人生哲学」
*「外道、悪人は如来の正法を破りがたし、仏弟子等必ず仏法を破るべし、獅子身中の虫の師子を食む」儒教改革、宗教改革
2、対話の共同体としての「論語」(論語の復興)
「吾十有五にして学に志す、三十にして立つ。四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順う。七十にして心の欲するところに従いて矩をこえず」 「性は相近し。習えば相遠ざかる」 「生まれを尋ねるな、行を尋ねよ」
*世界の四聖(人類の教師)~釈尊、孔子、ソクラテス、イエス
迫害が真実の師弟を鍛える
3、仁と慈悲をめぐって
「仁」の力とは、ソフトパワー。「慈悲の力」の慈は「与楽」、非は「抜苦」同情、共感、思いやりを表わす。
*“心の師とはなるとも心を師とせざれ”“日夜朝暮に怠らず、我が心をみがいていくべきである” ~ 人間革命、新しい文明
4、「天人合一と宇宙即我」 ~“天道”から“人道”へ(仏法)“天命”(儒教)
人民こそ重要、民衆こそ主役。天が生み出し、人が完成する。
「宇宙根源の法」 如来(真如)仏 ~ “縁起” ~ 菩薩道
天の徳を重んずる儒教ヒューマニズムには倫理性と宗教性の深い融合が見られる。歴史とは、誤りを正すための償いとあがないの役割を果すものだ。
事実と歴史は不変のもので反泊することはできないと思っていたが、現実は歴史家が見たいと思う歴史だけが書かれ事実も歪められる。本当の事を伝えねばならない。「宇宙論的使命」を果たす菩薩道
5、大いなる人間開花へ
仏教は中国、日本の共通の伝統思想です。儒教が中国文化の根本であるように、仏教が日本の根本思想である。
*自己中心性を超越する能力
儒教も仏教も自らの安泰より、人類全体の運命こそが関心事である。
初代会長の牧口常三郎は“一宗が滅びる事を憂うのではない。一国が滅びる事を嘆くのである”
人間の幸福のために宗教がある。宗教のために人間があるのではない。
宗教のために、人間が犠牲に為ることの無いように。
「宗派主義」は儒教的伝統にも出没したことを認めなければならない。
“どれだけ人類全体に貢献できるかを競い合う 「人道的競争」の重要性を強調。ここには権力が介入してはならない。
現実から離れ、民衆から遊離した思想や宗教は往々にして権力と結託して人間を抑圧する方向に働く。
*卓越した人格のモデル(地涌の菩薩) ~ 「慈悲と智慧と勇気」
一切の差異がない。(国家、民族、宗教、貴賤)
教条的でなく、対話的な宗教。“十界互具論”に裏打ちされた「中道思想」
第4章、21世紀のアジアとアメリカ
- 二つの大国 ~ 米中関係の底流
ジョン・デユーイのリベラルアーツ(教養)教育
- 対話の文明を目指して
国際社会における中国の存在感
以上 2016/03/12
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